気の向くままに、イメージのままに、曲を聴きながら、携帯で書いたりしたものとか。
玉砕は覚悟のうち。
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その日は特に寒く、三時間目頃から雪が降り始め、放課後になるとそこそこ降り積もっていた。
HRが終わり、早々に電気ストーブがフル稼働して暖かいであろう部室に急いだ。
ついでに朝比奈さんのお茶があると尚嬉しい。
部室のドアを開いたら、淡い彼の期待は見事こっぱみじんに打ち砕かれた。
誰もいない。
いや、鞄が一つ置いてあるので来ていない訳じゃない。
だが、暖房は悲しくも休憩をとっていた。
キョンは休憩中の電気ストーブに仕事を与える。
ふと覗いた窓の外に、小さく動く人影を見つけた。
「……長門?」
真相を確かめるべく、コートをはおってまた寒い廊下に踏み出す。
校舎と部活棟を繋ぐ通路は外だ。
長門がずっと外に居たのなら、来たときに何故気が付かなかったのだろう。
答えはすぐに見付かった。
上からなら一瞬で見付ける事が出来たが、いざ地表に立つといろいろな障害物で姿が確認できなかった。
「長門。」
雪をざくざく上履きで踏みながら、キョンは声をかけた。
「…何」
返ってきた、抑揚のない声。
「そりゃこっちのセリフだ。お前こそ何してるんだ?」
聞くと長門は少し遠くを指差した。
そこには少し見えにくかったがそこそこな大きさの雪玉がいた。
そして、彼女の足元にはサッカーボールくらいの雪玉もいる。
「雪だるま……作ってるのか?」
キョンが聞くと彼女はコクン、と小さく頷く。
それからまた、作業再開という感じで長門は雪玉を転がし始めた。
遠くの雪玉より一回り小さいくらいになったとき、
「長門」
キョンはもう一度声をかけた。
振り返った彼女の横まで彼は歩いてゆく。
「大分重いだろうし、転がすの疲れただろ?乗せるのはかわるぞ。」
その申し出に長門は頷いて答えた。
キョンがゆっくりと、慎重に一回り小さい雪玉を一回り大きい雪玉に乗せて、長門作の雪だるまが完成した。
長門は雪だるまをじっと見ている。
「顔とか、作るか?」
「……作る。」
そう言ってキョンと長門は校舎に歩き出した。
***
「遅いっ!」
二人とも雪だるまの顔制作に時間を費やしてしまったので、目の前の団長様はご機嫌が傾斜20度くらいに傾いてらっしゃった。
「すまん、ハルヒ。」
長門の分もキョンが謝った。
「まぁ、いいわ。今日は雪合戦よっ!!やっぱりこれよね。」
目をキラキラ輝かせてハルヒが叫び、ズンズンと歩いていく。
着いた所は先ほどまで長門とキョンが雪だるまを制作していた場所。
「あら?」
鋭い団長様はすぐにそれに気が付いた。
「可愛いですー」
朝比奈さんが呟く。
「キョン、あんた、これ作ってたの?」
怪訝な顔でハルヒが聞いた。
「あなたもこういうことをするんですねぇ。」
便乗したように、古泉が言う。
―お前には言われたくねぇ。
キョンが長門の方をちらりと向くと、長門はじーっとキョンを見ていた。
「あー、これはだな。長門が作ったんだ。」
「有希が?」
ハルヒが長門の方を見る
と彼女は頷いた。
「俺は雪玉乗せるのと顔とか作るの手伝っただけだ。」
「ふーん……。まぁ、せっかく有希が作ったんだし、ぶつけたら悪いから校庭でやりましょ。」
やっぱり雪合戦はやるらしい。
校庭には無数の雪玉と雪で制服が濡れたSOS団に一人勝ちを成し遂げた団長様がご機嫌顔で立っていた。
HRが終わり、早々に電気ストーブがフル稼働して暖かいであろう部室に急いだ。
ついでに朝比奈さんのお茶があると尚嬉しい。
部室のドアを開いたら、淡い彼の期待は見事こっぱみじんに打ち砕かれた。
誰もいない。
いや、鞄が一つ置いてあるので来ていない訳じゃない。
だが、暖房は悲しくも休憩をとっていた。
キョンは休憩中の電気ストーブに仕事を与える。
ふと覗いた窓の外に、小さく動く人影を見つけた。
「……長門?」
真相を確かめるべく、コートをはおってまた寒い廊下に踏み出す。
校舎と部活棟を繋ぐ通路は外だ。
長門がずっと外に居たのなら、来たときに何故気が付かなかったのだろう。
答えはすぐに見付かった。
上からなら一瞬で見付ける事が出来たが、いざ地表に立つといろいろな障害物で姿が確認できなかった。
「長門。」
雪をざくざく上履きで踏みながら、キョンは声をかけた。
「…何」
返ってきた、抑揚のない声。
「そりゃこっちのセリフだ。お前こそ何してるんだ?」
聞くと長門は少し遠くを指差した。
そこには少し見えにくかったがそこそこな大きさの雪玉がいた。
そして、彼女の足元にはサッカーボールくらいの雪玉もいる。
「雪だるま……作ってるのか?」
キョンが聞くと彼女はコクン、と小さく頷く。
それからまた、作業再開という感じで長門は雪玉を転がし始めた。
遠くの雪玉より一回り小さいくらいになったとき、
「長門」
キョンはもう一度声をかけた。
振り返った彼女の横まで彼は歩いてゆく。
「大分重いだろうし、転がすの疲れただろ?乗せるのはかわるぞ。」
その申し出に長門は頷いて答えた。
キョンがゆっくりと、慎重に一回り小さい雪玉を一回り大きい雪玉に乗せて、長門作の雪だるまが完成した。
長門は雪だるまをじっと見ている。
「顔とか、作るか?」
「……作る。」
そう言ってキョンと長門は校舎に歩き出した。
***
「遅いっ!」
二人とも雪だるまの顔制作に時間を費やしてしまったので、目の前の団長様はご機嫌が傾斜20度くらいに傾いてらっしゃった。
「すまん、ハルヒ。」
長門の分もキョンが謝った。
「まぁ、いいわ。今日は雪合戦よっ!!やっぱりこれよね。」
目をキラキラ輝かせてハルヒが叫び、ズンズンと歩いていく。
着いた所は先ほどまで長門とキョンが雪だるまを制作していた場所。
「あら?」
鋭い団長様はすぐにそれに気が付いた。
「可愛いですー」
朝比奈さんが呟く。
「キョン、あんた、これ作ってたの?」
怪訝な顔でハルヒが聞いた。
「あなたもこういうことをするんですねぇ。」
便乗したように、古泉が言う。
―お前には言われたくねぇ。
キョンが長門の方をちらりと向くと、長門はじーっとキョンを見ていた。
「あー、これはだな。長門が作ったんだ。」
「有希が?」
ハルヒが長門の方を見る
と彼女は頷いた。
「俺は雪玉乗せるのと顔とか作るの手伝っただけだ。」
「ふーん……。まぁ、せっかく有希が作ったんだし、ぶつけたら悪いから校庭でやりましょ。」
やっぱり雪合戦はやるらしい。
校庭には無数の雪玉と雪で制服が濡れたSOS団に一人勝ちを成し遂げた団長様がご機嫌顔で立っていた。
***
次の日、昨日よりも気温は高くて多少雪が溶けていたが、雪だるまはちゃんと形を保っていた。
☆
キョン君で書いてみた。
相変わらずの長門さん。
明日くらいに原作買って来よう。
友達に読んでもらったら、『雪だるまが溶けなかったのは長門の呪文?』と感想をいただいたので、それでいこうと思う。
ありがとう。
次の日、昨日よりも気温は高くて多少雪が溶けていたが、雪だるまはちゃんと形を保っていた。
☆
キョン君で書いてみた。
相変わらずの長門さん。
明日くらいに原作買って来よう。
友達に読んでもらったら、『雪だるまが溶けなかったのは長門の呪文?』と感想をいただいたので、それでいこうと思う。
ありがとう。
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