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気の向くままに、イメージのままに、曲を聴きながら、携帯で書いたりしたものとか。 玉砕は覚悟のうち。
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きたこれー!!!
DECOさんの作る曲が大好きです。
特にGUMIが。

再びループ、ループ。
PVも格好良くてきれいです。
ううう、人気過ぎてパラヴレルワールドが買えないんだよう。
あー・・・・・団扇。

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それは、今日。
やや楕円の月がぼんやりと光る、19時過ぎ。

友達と別れた後、電車は動かなくなった。
待っていても、動かない。
世界と自分の隔絶壁を音楽で築いて待ってみても、動かない。
左手で打つ、遅い速度のメール。
放送は、バイクの接触事故、ガソリン漏れ、振り替え輸送。
そんな単語が聞こえた。
送り終えて、音たてて携帯を閉じる。

適度な湿り気を帯びた車内を抜けて、人で出来た大蛇を断ち切るように横切って、歩き出す。
行きつけの歯医者、昔よく遊んだ、友達の家がある方向。
小学校の登下校で使った道あたりを通って自宅に着いた。

酷い目にあった。



※激しく捏造、若干ネタバレ、やっぱり主風なのでご注意ください。












今日は、長鳴神社でお祭りがある。
一緒に行く相手として思い浮かんだ親友は"用事がある"と夏休み前に言っていたのを思い出した。
次に浮かんだ人は、暇そうだけど忙しそう、なのにあまりそういうところに行かなさそうな人。
ともかく電話してみると、3コールを聞く前に"もしもし"と少しぼんやりとした声がした。
「あ、あの、・・今日、忙しいですか?」
もう予定があって忙しかったらどうしようと心配で、言葉が蛇のしっぽみたいになってしまう。
『忙しくない。』
その返答に思わず"よかった"と声が出てしまう。
「今日の夜、長鳴神社で夏祭りがあるんです。・・・・もし良ければ、一緒に行きませんか?」
人を誘ったことは、数えるくらいしかない。
まして、男の子は一度もないと記憶している。
『行く。』
「良かった、・・・じゃあ、夜に。」
夜が今から待ち遠しくなった。

***

浴衣が上手に着れなくて、メールで先に長鳴神社に行ってもらう事にした。
浴衣を着ていくことをまだ彼には言っていないので"少し遅くなる"としか打たなかった。
外は人で一杯で、影時間なんて無いかのよう。
来年はコロちゃんも来れるかな?
そう言えば、アイギスは来てるのかな?
とりとめのない考えを巡らせつつ、ぼんやりした彼を見つけた。
「おまたせしました。」
彼はいつもと変わらない服。来年は浴衣を彼にも着てもらおう。
「じゃあ、行こう。」
これから始まる時間に思いをはせながら、彼の言葉に頷いた。
※激しく捏造、若干ネタバレ、やっぱり主風なのでご注意ください。












夏休み真っ盛りの日、携帯電話が鳴った。
友近か、エリザベスかと思って携帯を開くと、ちょっと意外な名前が表示されていた。
通話ボタンを押すと、頼りになるのに頼りない声と繋がった。
『あ、あの、・・今日、忙しいですか?』
今日一番の電話。予定はない。
「忙しくない。」
そう答えると、小さく、"よかった"と言う声が聞こえた気がした。
『今日の夜、長鳴神社で夏祭りがあるんです。・・・・もし良ければ、一緒に行きませんか?』
昨日の夜、順平がそのことを言っていたことを思い出した。
断る理由など、勿論無い。
「行く。」
『良かった、・・・じゃあ、夜に。』
時間になるまで、今日は寮にいよう。

***

待ち合わせは、長鳴神社になった。
『少し遅くなるから、先に行っていてください。』というメールが来たからである。

死んでしまった神主さんは、このお祭りをどこかで見ているだろうか?
来年はコロマルも来れるかな?
アイギスはどこにいるんだろう?

とりとめのない考え事をしていると、目の前に影が出来た。
「おまたせしました。」
目の前の彼女は、浴衣姿だった。遅くなってしまった理由はこれだろうか?
「じゃあ、行こう。」
そう言うと、ひまわりの浴衣に身を包んだ彼女は楽しそうに頷いた。
・地面に花が咲いた
(雨の日だけの花畑)

パラパラ、パラパラ。
化学繊維の布に跳ねる、雨粒の音。
時折―ボツッという音がするのは、大きな雨粒が当たっているからだろう。

イヤホンからは何の音もしない。運悪く、MP3プレーヤーの充電が切れてしまった。しかし、それでもイヤホンをつけたままにしているのは、まだ自分と世界を隔離してしまう癖が抜けていないからだろう。
ポロニアンモール駅に入り、傘を閉じる。びちゃびちゃと傘に残っていた水を少し振って地面に落とし、改札をくぐる。
ホームでぼーっとモノレールを待っていると、ふと、自分の名前が呼ばれた様な気がした。
気がした。というのはあまりちゃんと聞こえなかったからであるのだが、イヤホンを取って振り返るとやはり呼ばれたのだと理解した。

そこには、よく知ってる人―山岸風花が立っていて、
「あの、良かったら、一緒に帰りませんか?」
おずおずと聞いてきたので、頷くと、彼女は花が咲いたみたいな笑顔を浮かべた。

駅員の声がした後にホームに滑り込んできたモノレールに乗ってから、言葉を交すことがお互い上手くないので沈黙が破れずに窓を眺めていると、
「あれ、見てください。」
彼女が窓に指をくっつけながら指差した先は、ただの人混み。
言いたいことが分からず、首を傾げると、
「人の差している傘、ここから見ると地面に花が咲いたみたいに見えませんか?」
言われれば、確にそう見える。
赤、白、青……色とりどりの傘の色。それはまるで……
「花畑、みたいだね。」
発した言葉に嬉しそうに彼女は笑う。
「夏紀ちゃんも同じ事、言ってました。」
その時の事を思い出しているのか、彼女は楽しそうだ。
「夏紀ちゃんが"雨の日は好きじゃない"って言うので話したら、葉瀬君と全く同じ事を言ってました。」
さらに楽しそうに、いつもより沢山笑顔を浮かべている彼女に相槌を打ちながら、話す。
あまりにも楽しそうだから、それが伝染して自分も楽しくなる。
こんなに人と話すことなんてあまりなかったから、ここに来てからそういう機会が少しずつ増えてきた。

そんなこんなで寮のある駅に着いて、改札を抜ける。
傘を開いて外に出れば、また聞こえる雨音。
「僕らも、花だね。」
「そうですね。あ、そういえば葉瀬君、雨の日は好きですか?」
彼女はくすぐったそうに笑いながら、尋ねてきた。
その問いに頷いて肯定してから、
「雨の音も好きだけど、もっと好きになった。」
笑いかけて、二人で笑って、寮まで雨音を聞きながら歩いた。



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自己紹介:
楽な方向に流れやすい。
勉強は嫌い。
音楽を聴いてる事や寝てたりゲームしたりする事に幸せを感じている。

連載は挫折しやすい事を知り、短編をざかざかと書こうと決め、チマチマ更新予定。
リア友に教えちゃったから、あんまり変なのは載せないようにしてる。
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